日本中央競馬会(JRA)が主催する中央競馬では、ネット投票限定となるWIN5を含めると10種類の馬券が発売されています。
2001年まではまだ馬単や三連複・三連単がなかったこともあり、万馬券がレースは439件で全体の13%ほどしかなく、すべての競馬ファンにとって憧れのものでした。
しかし、翌2002年に馬単・三連複が登場したことで、936件と約2倍近くに増えました。簡単に的中することはないものの、それでも万馬券がより身近に感じられるようになったのは確かです。
しかし、競馬をやるからには万馬券を的中させたいと思うもの。
この記事では、1万円以上の払い戻しが出やすい三連複で万馬券を当てるための考え方について書いていきます。ぜひ最後までお読みください。
目次
万馬券の出やすい馬券・三連複とは?
三連複とは、各レースに出走する出走馬の中から1着、2着、3着となる馬の馬番号の組み合わせを的中させる投票法のことです。正式名称は、馬番号三連勝複式勝馬投票法といいます。
ただし、順位確定後3着が同着になった場合、1着、3着、3着などのようになってしまうことがあります。3着、3着の場合は不的中なので、注意してください。
三連複は着順を問わない
三連複と近いものに三連単という投票法があります。三連単も出走馬の中から1着、2着、3着となる馬の馬番号の組み合わせを的中させるという点では、三連複と共通しています。
たとえば、あるレースで1着が11番、2着は3番、3着が9番だったとします。馬券を購入すると投票した馬番号が印字されますが、左から1着-2着-3着の順番です。
三連単は着順を的中させる投票法なので、「11-3-9」でなければ的中になりません。
しかし、三連複の場合は着順を問わないので、上記の「11-3-9」を含めて6通りの的中パターンがあります。
- 11-3-9
- 11-9-3
- 9-3-11
- 9-11-3
- 3-11-9
- 3-9-11
そのため、同じ3着までに入る馬の馬番号の組み合わせを的中させる投票法でも、三連複のほうが的中しやすいといえるでしょう。
三連複が的中する確率は?
もしかしたら何となく馬券を買っているという人もいらっしゃるかもしれません。ちなみに、三連複の馬券を1点(100円分)購入した場合の的中確率は、どれくらいかご存知ですか?
仮に出走馬が18頭のレースで、オッズ(払い戻し倍率)を無視して購入した場合、その組み合わせは重複分を含めて4,896通りあります。
計算式:18×(18-1)×(18-2)=4,896
三連複は着順どおり(1着-2着-3着)でなくても的中となるので、的中パターンは全部で6通りあります。
計算式:3×2×1=6
よって、当選確率は4,896分の6で約0.122%です。参考までに三連単の的中パターンは着順どおりだけなので、4,896分の1で約0.02%となります。
三連単で万馬券を当てるために大切な考え方
上でも紹介したとおり、オッズや諸条件を無視して三連複の馬券を1枚(100円分)購入した場合に的中する確率は、約0.122%にしかすぎません。あくまでも単純計算ですが、10通り購入してやっと1.2%となり、100通り購入してようやく12%の確率になります。
競馬で予想を立てる場合、オッズ・出走馬や騎手の調子・コースの距離などさまざまな要素があります。
上記の確率はあくまでも予想する上で重要な要素を無視しているので、実際にはむやみに買ったとしても上記の確率通りに行く可能性は低いでしょう。
ここでは、的中率を少しでもあげるために必要な考え方を紹介していきます。
万馬券が出る確率は?
まず、万馬券が出る確率を考えてみましょう。万馬券の的中確率は次の式で計算します。
控除率÷オッズ
競馬の控除率は75%で、万馬券のオッズは100倍なので0.75%です。
計算式 75÷100
ここから現実的な確率があること、かつオッズがある程度ある馬券を購入することが大切ということがわかります。
三連複は人気のある馬を押さえておくことが大事
人気の高い馬が3着の中にすべて入ったら、いくら万馬券が比較的出やすい三連複といってもオッズは低くなり、人気の高い馬が4着以下に沈み、人気の低い馬が3着に入ってくると、オッズは高くなります。
2020年に行われたレースでは、7月18日の福島競馬場2Rの3歳未勝利で、3着が10番人気、12番人気、8番人気だったときは3連複で623,860円の高配当でした。
逆に、5月2日の東京競馬場9R秩父特別のように、1番人気~3番人気がすべて3着以内に入った場合は3連複でも280円という低配当になることがあります。
また、1番~3番人気まではいかなくとも、比較的上位の馬で占められた場合は払い戻し金額が1万円台ギリギリに終わることもあります。1番~3番人気が3着を独占する確率は7~8%程度ですが、実はこうした人気馬が3着以内のいずれかに入る確率は思いのほか高いのです。
万馬券となったレースの中で単勝における3番人気までの馬が3着以内にいずれか1頭入る確率は、実に9割以上あります。
なので、三連複を購入する際は3番人気以内の馬を絡めて買ったほうが的中確率も上がりやすいといえるでしょう。
できるだけ出走馬が少ないレースを狙う
基本的には15頭~18頭程度の出走馬がいますが、中には10頭~12頭というレースもあります。
出走馬が少なくなったからといって、的中率が上がるとは限らないものの、出走馬が多いよりは予想もしやすくなるので、そういったレースを狙って見るのもひとつの方法です。
本命・対抗・押さえ(穴)をバランスよく
三連複で万馬券が出るパターンはいくつかあります。中でも多いのは、3着以内のいずれかに10番人気以下の穴となる馬が入るパターンです。
その他にも、4番人気~9番人気が3着以内に入ることで万馬券になるパターンも意外と多くあります。
ただ、王道となるのは3番までの上位人気馬と10番以下の穴~大穴の組み合わせです。三連複の場合は着順は関係ないので、例えばこのようにマークする馬を決めていきます。
- 1着:1番人気~3番人気(本命)
- 2着:4番人気~9番人気(対抗)
- 3着:10番人気以下(押さえ)
いろいろな購入パターンがありますが、競馬をはじめたばかりの人はなかなか予想を立てにくいのではないでしょうか。
初心者の場合、購入点数を絞るとまったく的はずれな馬券を買ってしまい、いたずらにハズレ馬券を増やすことになりかねないため、予想を絞るのはあまりおすすめしません。
点数はやや多くなりますが、一般的な予想をある程度ちりばめることができるという点で、特に対抗と押さえをある程度の点数購入するパターンがおすすめです。
- 本命 1~2
- 対抗 2~4もしくは6
- 押さえ(穴) 6
これで購入点数は9通り~24通りになります。
実際に予想を行う際は、当日の馬場やレース適性、出走馬の調子や騎手などの要素によっても左右されますが、上記のような購入パターンを決めておくことで、現実的な確率と万馬券を狙うために必要なオッズを両立させた予想が可能になるでしょう。
まとめ
この記事では、三連複で万馬券を狙うために大切な考え方を紹介していきました。
三連複は三連単と違って、着順通りに買わなくても的中とはなるものの、3着以内に入る馬を予想することが必要です。
レースごとの出走馬は、通常で18頭になります。重複分を除くと、3連複の購入パターンは816通りです。
むやみに選んでも、的中する確率は低くなるだけなので、本命・対抗・押さえ(穴)をバランスよく入れていくことが求められます。
実際の予想は、当日の天候や馬場などによっても変わりますが、購入パターンを崩さないことが大切です。